令和8年7月の漁業アカデミー
- 8月3日
- 読了時間: 8分
7月となりクーラーの欠かせない暑い季節となりました。本格的な夏が訪れましたが、研修生は引き続き実地研修等を精力的にこなしています。
〇進路選択オリエンテーションin北灘(6/30~7/3)
場所:鳴門市北灘町
内容:北灘漁協 小型定置網、魚類養殖、小型機船底びき網実習
参加研修生:一般コース2名
6月30日(火)から3日(金)までの4日間、研修生2名が参加し、北灘漁協所属漁業者の指導のもと、初日にオリエンテーションを実施しました。
○6月30日(火) 研修1日目
オリエンテーション
講師:組合長
オリエンテーションでは、北灘漁協の概要のほか今回の現地実習全般の注意点等について説明があり、その他事務局から北灘漁協の取り組みなどの説明を行いました。
2日目以降は例年通り、小型定置網(底定置網)、魚類養殖及び小型機船底びき網実習を行うこととなり、研修生が2班に分かれ、日替わりで3つの違った漁業種類の実習を行いました。
○7月1日(水) 研修2日目
小型定置網・魚類養殖班 研修生1名 5:00~12:00
小型底びき網班 研修生1名 4:30~9:30
小型底びき網班は、粟田漁港に4:00に集合し、問題なく出漁しました。網を二回引き、9:30頃に帰港。主な漁獲物はハモ、コエビ、サルエビ、ヒイカでした。少し前まではカマスが大量に獲れており、1日40~50kg程度獲れることもあったそう。この時期の底引き網漁では、網を揚げるたびに小形のエビやイカが大量に獲れることから、研修生も選別作業を手伝わせていただきました。研修生からは、船上での選別作業の難しさを痛感したという声が漏れていました。
小型定置網・魚類養殖班は、粟田漁港に5:00集合し、小型定置網の網揚げに出漁。
この日は、網揚げ→漁獲物の掬い上げ→帰港→水揚げ→出漁→網揚げ3回繰り返しました。この日の主な漁獲物はマダイやツバス、ボラなどでした。小型定置網漁が終了後、餌の積込作業等を見学した後、研修生は作業船に乗船し養殖魚の給餌作業に向かった。給餌は1つの生簀で約1時間程度かけて行い、1隻で2つの生簀に給餌することとなっているとのこと。
養殖魚の給餌作業工程は次のとおり。
餌等を積み込み、出港 → 小割到着 → 給餌 → 次の小割に移動 → 作業終了後、帰港
魚類養殖は今回の研修で初めて経験する業種となり、研修生にとって大変良い経験になりました。

小型底引き網漁船
夜明け前から出港します。

小型定置網漁船

小型定置網の水揚げ
職員総出で手際よく、選別、計量を行っていました。

小型定置網の漁獲物
この日は、マダイの他にツバスやスズキ、ボラなどが大量に獲れていました。

小型底びき網漁船が9:30頃に帰港

帰港後もコエビやヒイカなどの選別を
頑張っていました。
○7月2日(木)研修3日目
魚類養殖班 研修生2名 5:00~10:30
木曜日は、小型定置網の網揚げを行わない決まりとのことで、この日は、魚類養殖用の生餌の冷凍ブロックの搬入があるとのことだったので、5:00に漁協冷凍倉庫に集合し、トラックに積まれた冷凍ブロックの搬入作業を見学した後、冷凍ブロックのラッピング作業を体験させていただきました。冷凍ブロックは10段まで積み上げた後、ラッピングを行い、冷凍庫に収納することとなっており、研修生は職員指導の下、ラッピング作業を行いました。
生餌搬入作業終了後、1日と同様に粟田漁港に集合し、餌の積込作業後、小割へ向かい給餌を行い、終了としました。

大量に届いた養殖魚用生餌ブロック

養殖業者が搬送しやすいよう、パレットにブロックを10段まで積み上げ、ラッピングを行う。
研修生も、職員に教わりながらラッピング作業を行いました。

養殖魚の給餌船に乗り込み、生け簀へ
給餌作業を手伝わせていただきました
○7月3日(金)研修4日目
小型定置網班 研修生1名 6:00~10:30
小型底びき網班 研修生1名 3:30~9:00
この日は多少曇っていたものの霧の影響は少なかったため、小型定置網班、小型底びき網班共に予定通り出漁しました。
小型底引き網班は、この時期の網入れ開始は4:00と決まっているため、3:30に出航。網引きは2回で主な漁獲物は1日(水)と同様、ハモ、コエビ、サルエビ、ヒイカであった。研修生は船上で黙々と選別作業を行っていたそうで、帰港してからの選別作業はほとんど残っておらず、乗せていただいた漁師さんからも「非常に助かった」と褒められていた。
小型定置網班も予定通り6:00に出港し、9:30に帰港し、選別及び水揚げを行い、10:30に終了した。
全員の研修が修了した10:30頃、北灘漁協組合長に研修報告を行ないました。研修生からは同じ漁場で3業種経験出来てとても勉強になった旨発言がありました。
今回お世話になった漁協関係者からは長期研修や就業に関していつでも相談に乗ってほしい旨話もあり、組合長、漁協関係者をはじめ研修にご協力いただいた漁業者の方々に対し、心よりお礼申し上げます。

小型底引き網漁船
まだ辺りが真っ暗な内に出港

小型定置網も問題なく出港できました。

小型定置網班の水揚げ作業
研修生も漁獲物を岸壁に持ち上げる作業を手伝わせていただきました
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〇進路選択オリエンテーションin阿部(7/22~24)
場所:海部郡美波町阿部
内容:阿部漁協 海士(素潜り)漁実習
参加研修生:一般コース3名、専攻コース2名
阿部漁協では特に広く漁師を募集している状況ではありませんが、毎年素潜りによるアワビ漁の研修を実施していただいており、今年度も快く研修生を受け入れていただきました。なお、漁業法の規定により、特定水産動植物に指定されたアワビ類を採捕する場合、県知事許可が必要となるため、研修にあたっては阿部漁協から採捕の同意を得るとともに「特定水産動植物採捕許可事務処理要領」に基づく許可のもと実施しました。
○7月22日(水) 研修1日目
オリエンテーション
講師:組合長
研修1日目は、全員到着時に阿部漁協の海士が水揚げの最中だったため、阿部漁協の荷捌き所にて、アワビやサザエ等の水揚げ作業を見学させていただきました。
水揚げ見学後、漁協事務所内の会議室にて、阿部漁協の組合長より、阿部地区の概要や漁協等について、説明していただいた後、南部総合県民局(美波)水産振興担当者より阿部地区での海士漁やアワビ類資源管理の取り組み、漁業権等について、説明いただきました。
○7月23日(木) 研修2日目
① 海士漁実習 10:00~11:30
② 水揚げ・出荷実習 11:30~12:00
研修2日目、この日は阿部漁協の海士漁は10~13時まで実施されることとなったため、研修生も漁業の漁開始に合わせて、10時から12時頃まで港近くの船を使わず陸地から直接海へ行ける漁場で漁体験を行うこととなりました。この日は天気が良く、周辺全体での素潜り体験が可能で、条件は絶好の日でした。
阿部漁協では県規則より厳しい漁獲物サイズ規制を実施しており、クロアワビ10cm未満、メガイアワビ11cm未満、トコブシ4cm未満を漁獲禁止としています。組合特製の寸(すん)で漁獲サイズを計測し、どこかが引っ掛かれば漁獲可能、引っ掛からなければ漁獲禁止サイズとなります。操業はウエットスーツ、足ヒレはOKだが、シュノーケルは禁止されているため、本職は”樽(タル)”に採捕道具のノミ(は具)、漁獲物を入れる網ネットや寸を釣り下げ、水面で休憩用に使用します(研修生は阿部漁協関係者からタルを貸していただきました)。
研修生は約1時間半ほど海士実習を実施し、研修生の漁獲物はサザエが少々でした。研修生は、息が持たないこと、目が慣れないため全然獲物を見つけることが出来なかったこと、体力の消耗が激しく長時間の操業は困難なことを改めて実感していました。その後、研修生が採捕した漁獲物は水揚げ体験を行った後、水揚げの手伝いをしました。

素潜り漁実習のため、海に出る研修生

素潜り漁実習を行う研修生
○7月24日(金) 研修3日目
① 栽培センターで放流用アワビ稚貝受け取り 9:00~10:00
② 禁漁区でのアワビ稚貝放流実習 11:00~12:30
研修3日目は、種苗放流に用いるアワビ稚貝を受け取るために、基金加島事業所へ向かいました。加島事業所では、アワビ稚貝の出荷作業を経験しました。タマネギ袋に放流しやすいよう小分けたり、保冷剤を入れた発泡箱に丁寧に箱詰めするなど、研修生は、出荷前のアワビ稚貝がどのように扱われているか、また、どのように梱包・出荷され、活アワビの輸送方法にも応用できること等を学び、非常に勉強になったとのことでした。アワビ稚貝を梱包後、放流するために阿部へ向いました。
種苗放流では、例年お世話になっている漁業者に講師をお願いし、船外機を出してもらうこととなりました。研修生はアワビ種苗を積んだ2隻に分乗し、漁港を出てすぐ左手に約5分ほど船を走らせたポイントに向かいました。
現場到着後、研修生は講師の指導の下、放流適地、放流方法等を学び、放流作業を行いました。途中、講師から現場にいる大きなアワビやイセエビの居場所を教えていただくなどし、1時間半程度で放流作業を終了しました。研修生は素潜り自体は上手くできていたが、息が続かず、放流作業に時間がかかってしまいましたが、実際に海中のアワビ漁場を見ることが出来たこともあり、とても良い経験になったとのことでした。
素潜り実習は短い期間でしたが、研修生は実際の素潜り漁を初めて体験出来てその難しさを体感できたこと、栽培漁業センターと漁協との関係を実感できたことから有意義な実習になりました。
最後に、漁協組合長はじめ組合員、職員の方々には大変お世話になりました。心よりお礼申し上げます。

アワビの種苗育成について、説明を受ける研修生

アワビ稚貝の剥離作業を行う研修生

種苗放流を行う研修生



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